'11/10/03 Cocco ザ・ベスト盤ライブ5本〆@Zepp Nagoya

以下がっつりネタバレ〜


1.カウントダウン
2.強く儚い者たち
3.Raining
4.雲路の果て
5.樹海の糸
6.ポロメリア
7.けもの道
8.星に願いを
9.羽根 〜lay down my arms〜
10.Rainbow
11.焼け野が原
12.ガーネット
13.blue bird
14.初花凛々
15.花柄
16.音速パンチ
17.甘い香り
18.ニライカナイ
19.絹ずれ
20.玻璃の花
21.新曲

会場に入った瞬間、聞こえてきたのはアディエマスラプンツェルツアーの時のことが瞬時によみがえり、つい友達に興奮して当時の思い出を鼻息荒く語ってしまって大変気持ち悪かったと思いますごめんなさい。
ベスト盤のツアーだから、ベスト収録曲をやるんだろうな〜とは思っていたけど、まさかベスト盤の曲順そのままのセットリストとはまさかの想定外でした。若干前後するところもあるけど、基本は時系列。
ベスト収録曲でやらなかったのは水鏡、風化風葬、流星群、陽の照り〜、燦、ジュゴン群青の谷、鳥の歌。流星群聴きたかったなぁ…エメラルドツアーばりに声が良く出ていてすごく安定感もあったから、今日のこのコンディションで聴きたかったなぁ…いやそれでも、ものっすごく素晴らしいライブだったんだけれど。
以下、思い出せることを箇条書き。

・羽根〜Rainbow〜焼け野が原の流れは、活動中止が発表された当時のことを思い出してずっと泣きそうだった。『羽根』は特に活動中止が発表されて『焼け野が原』発売されるまでずっと聴いて色んな想いをめぐらせていたから思い出深い。RainbowではPV同様、ギターを弾いていた。サビでコード弾くくらいだったけど、エレキCocco…うーん新鮮…。あのPVで一緒にいたネギと長田さんはこの場にはいないんだなぁと時の流れを実感した。
・どの曲も照明がすごく凝っていて効果的に曲を彩っていた。『ポロメリア』では曲のイメージ通りの夕焼けを連想させるオレンジのライトが美しかった。オレンジと一口に言っても、眩しいような明るいオレンジから、ほの暗くて暖かみがあって少し切ない気持ちにさせるような深いオレンジまで、『ポロメリア』という曲の心象風景そのものがそこにあるようで嬉しかった。
・『ポロメリア』後に初MC。ライトの当たっていない高桑さんのほうへ寄っていって「ほら何も見えんだろー」…あれこのMC既視感…。あと「キヨシあんなセクシー言われとるで〜」とどこぞのオバちゃんのようにおちょくっていた。
・『けもの道』は圧巻。「かっこいい」の一言。中盤のシャウトは短め、最後の高音で上がっていく所は歌わず、舞う。いやほんとにこの踊っている姿が美しくて迫力があって、赤い照明がその力強い姿に映えて見とれた。
・そう、今回のライブは前回以上によく踊ってた。どんな動きをしても様になっていて美しい。あの肩〜背中〜腕の美しさは国宝級やで。次点でキーラ・ナイトレイの背中(超余談)。曲中以外でも、曲が終わるごとにキーボード近くに置いてるドリンクを飲みに行ったり、堀江さんやアッキーに曲の確認?のためにステージ中央から少しはけることが多かったんだけど、そこに行ったりまた中央に戻ったりするときの足どりが踊るように軽やかだった。あとそういえば曲が終わるたびに背伸びするように肩を伸ばしたりしてたな。以上、あまりに小さい小ネタ。
・小ネタ続きで、たまに髪を後ろで束ねていた。気付くとまた解いていた。珍しいな〜気合い入れ?
・『blue bird』の後、椎野さんと堀江さんの鍵盤とドラムの"音"同士のセッション。2人にだけスポットライトが当たっていて周りは真っ暗だったんだけど、他のメンバーは捌けてたのかな?そのセッションも終盤、いつの間にかアッキーがスタンバイ、聞き覚えのあるギターのこのイントロは…『初夏凛々』だーー!!!ベストにも入ってないしまさかの予想外!!PVみたいな柔らかそうな麦わら帽子をかぶって、コップに入ったピンクの花吹雪を客席へ右へ左へ撒き散らすこっこ、演奏中のメンバーにも容赦なく振り撒くこっこ、撒き散らすのに熱中しすぎて間奏明けギリギリに「あッ!」という顔で急いでマイクへ戻ってギリギリセーフのこっこ、あーあなんて可愛いがいっぱい…。そんな幸福感に満ちた曲の次が『花柄』でどーん!時系列的には間違ってないけど!しかしシンソン不参加の達身が今シンソンの曲をやるというのもなんだか不思議な気持ち。
・『甘い香り』でイントロのリズムに合わせてアッキーのギターが入るんだけど、ギターが入る前に客席から手拍子が起こる。その手拍子のテンポがやけに速くてリズムが狂ってなかなか入れないアッキー。堀江さんと椎野さんがタンバリンやスティックでリズム取って助け舟を出して、しまいにはこっこが「もぅまだ〜!?」みたいな感じでアッキーに駆け寄って地団駄踏んだりして(可愛い)、会場の手拍子もようやく落ち着いて何とか曲が始まった。諸悪の根源は客席のテンポ速すぎる手拍子です。ごめんアッキー。
・『ニライカナイ』もエメラルドツアーに劣らない迫力。初めのお囃子(?)だけで空気が変わる。ほんっとにMステでこの調子だったら…と思わずにはいられない。『絹ずれ』はライブでは久しぶりの標準語。『玻璃の花』はエメラルドツアーではイントロなくてギターと一緒にアコースティックな出だしのアレンジだったけど、今回はCDに近いバージョン。この曲でもMステで(以下略)。時系列順でずっとやってきて、やっぱり今のバンドメンバーだからなのか、最近の曲の方が、曲は大人しいけど迫力があるなぁと思った。なんとなくだけど。
・最後は新曲。『希望の光』はもうやらないのかな?しかしこの新曲が、また良かった…。サビに入る前の一瞬の「ありがとう」にもう胸がギューッと掴まれて、泣いてしまいそうだった。ずぅっと聴き続けてきた、心から好きな人にそう歌われることがこんなに嬉しいことだとは。サビと同時に舞った銀テープをキャッチして、控えめにそれを振りながらずっと幸福感に浸っていた。曲の終わりのラララ〜という所を合唱してライブは終了。メンバー全員でお辞儀をして、何度も「ありがとう」「また来るよ」と叫んで何度も手を振って、その言葉が何よりも嬉しかった。
・ところどころ覚えてるMC。客席からの「名古屋の良い所は〜?」という質問に、「そんなに簡単に、その場所の良いところとか言えない」と。「子供の頃、テレビで芸能人とかが沖縄サイコーとか言ってるの見て"舐めんなよ!"って思ってた。沖縄の人はみんな優しくて〜とか、そりゃあんたがお金を落としてくれる観光客だからですよって。沖縄に嫁いで来たら凄いぞ、地獄だぞ?島国根性だから。(フォローするように)でも自分は沖縄ラブだけどよ!」「だからそんな簡単には言えない、そういうことは20年くらい通わないと言えない。自分でも面倒くさい女だと思うんだけど」
・「名古屋に来てくれてありがとう!」という声に「みんな自主的に来てくれて…」みたいな話。「ありがとうって、駅の改札で来てくれたみんな一人ひとりに言えたら良いんだけどそういうわけにもいかない。ライブはみんな自主的に来てくれて一度でみんなにありがとうって言えるから、需要と供給が取れるから何度でもライブしに来る」
・メンバー紹介をアッキーにさせる。他のバンドメンバーはフルネームで紹介したのに、自分だけは付け足しのように「あ、アッキーです!」と言っていたので未だに貴方のフルネームが分かりません。
・達身にメンバーの良いところを言わせる。アッキー→年上なのに「アッキー」って気軽に呼べる雰囲気。キヨシ→三つ編みが素敵。椎野さん→以前の髪が長い時も、今の短髪も外国人みたいな顔でかっこいい。堀江さん→常に笑いの隙を狙ってる。こっこ→こういうネタフリを一番来て欲しくない人に見事に振る勘の鋭さ(⇒先生だったらすごいイヤな先生だよね、当てたくない人に当てるっていう、というこっこ談)
・あとはフィギュアスケートのシーズンが始まって嬉しいとか初めのほうでポロリと言っていたな。伊藤みどりとの対談も果たすし本当に好きなんだな。

Coccoのライブって客棒立ちなんでしょ?なんて言葉をよく聞きますが、だって棒立ちになっても仕方がないよ。迫力が桁違いだもの。楽しいというよりも、圧倒されるという感じ。いつも終わると呆然としてしまう。なのでノリ方は自由だと思います。でも去年のライブで『遺書』のサビで得意げに拳振り上げたあげくに曲終わりに「フーッ」とか叫んだ私の前にいたロキノン風情の男、おめーは別だ。

以下、痛いファンの独り言です。偶然このブログを見て不快に思う方もいるかもしれないので、白文字で。
エメラルドの時よりもだいぶリラックスした様子だった。でも楽しそうなその様子がきらきらツアーを連想させて、『大丈夫であるように』を思い出してステージ裏で大変なことになっていないだろうか…とちらりと思ったり…。結局、私たちがどれだけ素晴らしいライブだと思っても、彼女が自分自身に満足できなかったら彼女にとっては何の意味も成さないんだよなぁ。と思うととても寂しく思ったりもする。そういう人を好きになったんだから仕方がないのか。このツアーが少しでも彼女のプラスの力になれば良いなと思う。